株や為替などの相場の取引を行っている人は、何かしらルールを持っていると思います。例えば、移動平均線のクロス、ローソク足の酒田五法、フィボナッチ係数など人によって手法は千差万別だと思います。
その手法が本当に使えるかどうかを確かめるために皆さんはどのように検証しましたか? 私は、裁量取引をしていた頃は実際にチャートと照らし合わせて見て確かめていました。物凄く面倒だったのを覚えています。
しかも、この方法だと短期間しか調べることしか出来ません。もっと簡単に、しかも長期間の検証を出来たら良いのにと思っていました。
それを可能なのがバックテストです。バックテストとは、ツールを利用して、その売買ルールが過去の相場で通用したかどうかを調べることです。ツールを使用すれば、数年間分のチャートの検証も数秒で終了します。
実際にバックテストをしてみれば分かるのですが、今現在儲かっているシステムでも長期的に見れば、たまたまそのシステムが現在の相場にマッチしていただけで、長い期間ではかなりの損失を出していたことなどよくあります。
過去の相場で儲かったからと言って、現在の相場でも確実に儲かるわけではありません。それでも過去のデータから最大のドローダウン(一番酷いときでどれだけ資産が減ったか)、期待値(どれだけ投資したら幾ら儲かるという確率)などが分かり、未来の損益を予想しやすくなります。
システムトレーダーはまずこのバックテストをして、リスクが小さくてリターンが大きいシステムを開発します。そして、デモトレード(架空口座での取引)を行ってから、やっと実際の取引を行います。
デモトレードの段階で、バックテストでは優秀なシステムでも実際の相場では使えなかったシステムというのは沢山あるものです。それでも儲かるかどうかまったく分からないシステムよりも、儲かる確率が高いシステムを試した方が実際に儲かるシステムも出来やすいです。
このように、バックテストとは現在使っているシステムを検証するためにも、そして、これから儲かるシステムを作るためにも欠かせない重要な機能です。
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